自宅の玄関やオフィスの扉が「引き戸(スライドドア)」の場合、スマートロックの後付けは難しいと諦めていませんか?引き戸は一般的な開き戸(ドア)とは鍵の構造が異なるため、対応している製品選びにコツが必要です。本記事では、引き戸にスマートロックを後付けする際の技術的なハードルや、設置タイプごとの選び方、対応している製品について解説します。
当サイトでは、後付けが可能なスマートロックを調査しまとめているページもございます。気になる方はぜひチェックしてみてください。
一般的な開き戸の鍵は、横に飛び出して枠に刺さる「デッドボルト(閂)」という仕組みです。一方、引き戸の場合は扉をスライドさせた際に鍵が縦に跳ね上がって引っかかる「鎌錠(かまじょう)」という特殊な構造が主流です。スマートロックの回転軸が、この鎌錠の特殊な動きにしっかりと適合する製品を選ばなければ、鍵の開け閉めができません。
引き戸はレール上を滑るという構造上、どうしても左右や前後に数ミリの「遊び(がたつき)」が生じます。開き戸用のスマートロックに多いマグネット式の開閉センサーを使用すると、扉が風などでわずかにズレただけで「開いている」と誤判定してしまい、オートロックが正常に作動しなかったり、エラー音で警告され続けたりするトラブルが起きやすくなります。
引き戸には1枚の扉をスライドさせる「片引き戸」と、2枚の扉が交差する「引き違い戸」があります。特に引き違い戸の場合、中央の重なり合う部分(召し合わせ錠)に厚みのあるスマートロック本体を取り付けると、扉を開けた際に奥の扉や枠に本体が激突してしまい開閉ができなくなるケースがほとんどです。引き戸の中でも、自宅の扉がどのタイプかを事前に確認することが必須となります。
賃貸物件にお住まいの場合は、退去時にドアを元の状態に戻す(原状回復)必要があります。そのため、両面テープで貼り付けるタイプや、既存の開き戸用スマートロックの動きを「引き戸用の上下運動」に変換する専用のアタッチメントを活用して、ドアに一切の穴あけ工事を行わずに後付けできる方法を選ぶのが一般的です。
不特定多数の人が出入りするオフィスや民泊施設では、両面テープの劣化による「機器の落下」や「締め出しトラブル」が事業の信用問題に直結します。そのため、既存の鍵穴(シリンダー)を交換して固定するタイプや、ビス留めを行う電子錠を選ぶことで、長期間安定した運用と高い防犯性を確保することができます。ただし、引き戸専用の頑丈なモデルは扉への穴あけ加工が必要になるケースが多いため、事前に施工条件を確認しておきましょう。
引き戸用スマートロックを検討する前には、ドアの端から鍵穴の中心までの距離である「バックセット」と、「ドアの厚み」をミリ単位で必ず計測しましょう。この寸法が製品の適合サイズと1ミリでも合わないと取り付けができないため、メーカーの公式サイトにある対応表と慎重に照らし合わせることが重要です。

EPICは、暗証番号やICカード、製品によっては指紋認証や顔認証など多彩な認証機能を備えているのが魅力です。開き戸用には無加工で原状回復可能なモデルもありますが、頑丈な引き戸専用モデルの取り付けには扉への穴あけ加工が必要となります。また、スマホアプリ上から遠隔操作(※別売のWi-Fiブリッジおよび常時稼働するWi-Fi環境が必要)によって施解錠できる機能が搭載されており、万が一鍵のかけ忘れがあったとしても、スマホ上から施錠することができます。
| 取付方法 | 後付け(※引き戸専用モデルは扉への新規貫通穴あけ工事が必要です) |
|---|---|
| ドアタイプ | 開き戸または引き戸(扉の厚さ:30~50mmなど※機種による) |
| 施錠・解錠方法 | 暗証番号、指紋認証、顔認証、ICカード、リモコン、スマートフォン |

さまざまな扉のタイプに対応できる汎用性の高さが魅力なSMART LOCK I/O。開き戸はもちろんのこと、引き戸や電子錠、自動ドアに対応することができます。また、クラウド管理システムが用意されており、複数の扉の施解錠履歴を一元管理することが可能。遠隔操作によって施解錠もできるため、施解錠のために現地に赴く必要もありません。※引き戸への設置時は、跳ね返りによる誤作動を防ぐためにドアクローザーやストッパーなどの併用が推奨されています。
| 取付方法 | シリンダー・サムターン交換タイプ |
|---|---|
| ドアタイプ | 開き戸または引き戸(ドアの厚さ:30mm~70mm) ※美和ロックやゴールの錠前に幅広く対応 |
| 施錠・解錠方法 | スマートフォン、ICカード、おサイフケータイ、暗証番号 |

Smart-Ashleyは、無加工でオートロックに対応可能な後付けタイプのスマートロックで、ツーロックタイプのドアにも取り付けが可能。対応していれば今あるドアを即オートロックにすることができます。開き戸だけでなく引き戸の規格にも幅広く対応しており、使用期限を自由に設定できるワンタイムキーの発行機能も搭載されています。
| 取付方法 | 無加工でオートロックに対応(詳細な取付方法は要問合せ) |
|---|---|
| ドアタイプ | 開き戸または引き戸(MIWA:FG、LA、LSPタイプ、またはGOAL:SX、LX、TXタイプなど) ※対応扉厚:33~50㎜ |
| 施錠・解錠方法 | スマートフォン、 ICカード、暗証番号 |
引き戸の玄関には専用製品を導入しつつ、同じ施設内の「オフィスの会議室」や「民泊の客室」といった『開き戸(一般的なドア)』のスマートロック化も同時に検討されるケースは多くあります。この際、「工事不要が良いが両面テープの落下は不安」という方には、既存のシリンダー穴を利用して内側からがっちり挟み込む「ネジ固定式」のスマートロックなら、ドアに穴を開けずに落下リスクをゼロにすることが可能です。
オフィスの通用口や古民家民泊の玄関が「引き戸」で、室内のドアが「開き戸」という混在施設の場合、適材適所の使い分けが重要です。引き戸には前述の頑丈な引き戸専用機を導入しつつ、開き戸部分には落下リスクがなく、月額990円の低ランニングコストで強固に固定できる「LINKEY Plus(片開き戸専用)」を組み合わせて併用・一元管理することが、セキュアでコストパフォーマンスの高いスマート施設運用の最適解となります。
なお、このサイトでは、導入する施設に合わせて、おすすめのスマートロックメーカーを厳選して紹介しています。併せて参考にしてください。
引き戸へのスマートロック後付けは、引き戸特有の「鎌錠」や「扉のがたつき」に対応した専用製品を選ぶことが成功の鍵となります。まずはご自宅や施設のドア構造と寸法を正確に把握しましょう。一般家庭での手軽な導入から、民泊・オフィスでの本格運用まで、目的に応じた最適な引き戸対応製品(必要に応じて開き戸向け製品との併用)を選び、快適なキーレス生活を実現してください。



※上記はすべて税込記載です。
※0 2022年~2024年の3年連続で民泊・簡易宿所売上 シェアNo.1。参照元:LINKEY Plus公式HP(https://www.linkey-lock.com/minpaku/)
※1 参照元:Akerun 公式HP(https://akerun.com/entry_and_exit/)
※2 賃貸不動産業界の契約先管理戸数No.1。参照元:OPELO 公式HP(https://opelo.jp/)、(株)全国賃貸住宅新聞社「2023年賃貸住宅管理戸数ランキング」をもとに OPELO が調査
※3 オプションとなります。